コミュニティケア Vol.25/No.1(2023−1) 特集「ティール組織」への試み 階層のない組織に見る意義と課題/糖尿病患者の在宅療養を支える
Inventory status |
---|
Item Explanation
[ Translate ]
第1特集
「ティール組織」への試み
階層のない組織に見る意義と課題
「ティール組織」とは、経営者や上司が部下をマネジメントする「階層型組織」と異なり、特定のリーダーを置かず、メンバーが互いに対話を重ねながら意思決定を行う自律的な組織を指します。
現在、多くのステーションは管理者が組織の目標を立て、それにリンクした職員の目標を設定し組織全体をマネジメントする、いわばトップダウン型の手法を取り入れています。一方、ティール組織では「自主経営」「全体性」「存在目的」をキーワードに、会社やチームの目標実現に向けて各々の集合知によって組織を運営していきます。
本特集では、ティール組織の特徴や階層型組織との違いなどを概説した上で、ティール組織の要素を取り入れた組織運営を実践するステーションと、あえてティール組織をめざすことをやめたステーションより、その実際を報告。さらに、関連論考として2022年10月にスタートした「労働者協同組合」を取り上げ、その概要と働く人たちにとってのメリット・展望等を示します。
第2特集
糖尿病患者の在宅療養を支える
糖尿病は患者自身によるセルフケアが重要ですが、在宅療養する高齢の糖尿病患者はインスリン薬の注射の打ち忘れや経口薬の飲み忘れ・飲み間違いをしていることが多々見られます。また、患者の状態や生活環境の変化などにより、これまで実施できていたセルフケアが行えなくなることもあります。それらによって、低血糖を起こしやすくなり、意識障害などの症状が表れ、死に至ることもあります。
在宅で過ごす糖尿病患者には、低血糖を起こさないための厳格な血糖コントロールをめざすのではなく、緩やかな血糖コントロールを行うことが重要と言われています。
本特集では、まず、最新の治療薬ならびに糖尿病と認知機能との関係、さらに無理なく続けられる治療法を選択することの重要性、間歇スキャン式持続血糖測定器(isCGM)の活用方法について解説。次に、緩やかな血糖コントロールを行う上での留意点や支援の工夫を示し、2つの事業所の支援の実際を報告します。【商品解説】